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〈第3回〉国債で調達すればよい

 これまで、震災復興予算が大きすぎることを縷々説明した。では、復興予算が、政府が必要としている額19兆円~23兆円の4分の1ないし半分以下で良いとして、その資金はどのように調達するべきだろうか。

 

◇復興資金はどのように調達するべきか◇

 財政資金を調達する原則は、持続的に増大する経費であれば持続的に増大する税収でまかない、一時的な経費であれば国債で賄ってもかまわないということである。しかも、その規模は、4兆円である。私が見落としていた経費があるとして、倍に膨らましても8兆円である。この規模の震災が仮に16年に一度来るとしても(1995年の阪神・淡路大震災から16年たっている)、年にすれば5,000億円である。この程度の金額のために、わざわざ増税する必要はない。

 巨額な復興予算が必要だと言うのは、事業官庁としては、この際、予算を獲得したい、財務省としては、これを利用して増税をしたいからだろう。復興予算が4兆円で済むなら、増税するのはむしろ面倒ということになるだろう。だから、増税を望む人は、どうしても巨額の資本ストックが毀損し、莫大な復興予算が必要だと言い募る。増税を唱える人は、無駄に税金を使いたいのである。

 さらに、復興投資は、まともに行われさえすれば、高い「乗数」を持っている。工場で部品が生産できるようになっても、道路が分断され、部品を運べないのでは生産されない。このような状況で、道路を復旧することの生産効果はきわめて大きい。例えば、

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筆者

原田泰

原田泰(はらだ・ゆたか) 原田泰(早稲田大学教授)

 早稲田大学教授。1974年東京大学卒業後、同年経済企画庁入庁、経済企画庁国民生活調査課長、同海外調査課長、財務省財務総合政策研究所次長などを経て、2012年4月から現職。「日本はなぜ貧しい人が多いのか」「世界経済 同時危機」(共著)「日本国の原則」(石橋湛山賞受賞)「デフレはなぜ怖いのか」「長期不況の理論と実証』(浜田宏一氏他共著)など、著書多数。政府の研究会にも多数参加。

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