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 世界経済は今、数百年に一度の大きな構造変化の時期にあると言われています。欧米中心の現在の資本主義は長い16世紀(1450~1620年)にイタリア諸都市に始まり、次第にその中心がアムステルダム、ロンドンと北上し、1930~31年の大恐慌の後にはアメリカへ移っていったのです。

 そして1990年代から2000年代に入り、世界経済の中心は西から東へ、つまり欧米先進国から中国・インドなどのアジアの新興市場国に移りつつあるのです。中国とインドは数千年の長い歴史の中のほとんどの時代、世界の二大経済大国であり続けました。1820年の時点でもアンガス・マディソンの推計によれば、世界の総GDPの29%は中国、16%はインドでした。19世紀の始めまでは中国とインドが世界の総生産のほぼ半分を占めていたのです。

 アジアが没落するのは19世紀中ごろあたりから、ヨーロッパの軍事力によって豊かなアジアが次々と植民地化されていったのです。アヘン戦争の結果、香港がイギリスに割譲されたのは1842年。インドは1877年にイギリスの植民地になり、ヴィクトリア女王がインド皇帝に就任します。

 第二次世界大戦後、アジア諸国はつぎつぎと独立しますが、

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筆者

榊原英資

榊原英資(さかきばら・えいすけ) (財)インド経済研究所理事長、エコノミスト

1941年生まれ。東京大学経済学部卒、1965年に大蔵省に入省。ミシガン大学に留学し、経済学博士号取得。1994年に財政金融研究所所長、1995年に国際金融局長を経て1997年に財務官に就任。1999年に大蔵省退官、慶応義塾大学教授、早稲田大学教授を経て、2010年4月から青山学院大学教授。近著に「フレンチ・パラドックス」(文藝春秋社)、「ドル漂流」「龍馬伝説の虚実」(朝日新聞出版) 「世界同時不況がすでに始まっている!」(アスコム)、「『日本脳』改造講座」(祥伝社)など。

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