小此木潔
2011年08月20日
こうなった最大の転機はといえば、やはり2010年夏の参院選の大敗北で「ねじれ国会」が誕生したことに尽きるが、その最大の原因は菅氏の安易な「消費税10%」発言だったと思う。自民党が「当面、消費税は10%」という参院選公約を掲げたことに飛びつき、いわゆる「抱きつき」戦略で消費税の争点化を防ごうとしたことが全くの裏目に出て、支持率の急低下と参院選での惨敗につながった。じつは私は取材で菅氏が経済にうといことを知っていたのでこうなることを危惧していたのだが、不安は的中してしまった。
●一般市民の心がわからなくなっていた
私の取材したところでは、菅氏は副総理・財務相としてギリシャの財政危機や日本の財政についてにわか勉強をした結果、
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