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代表候補鹿野道彦農相の通信簿

山下一仁

山下一仁 キヤノングローバル戦略研究所研究主幹

 民主党の代表選が29日に行われる予定だ。ここにきて候補者が続出しているが、水面下では候補者の一本化を進める動きもあるとされ、予断を許さない情勢となっている。その中で、鹿野道彦農相が意外に健闘している。来年9月にまた代表選があるので、そのつなぎの総理・代表候補者として、党内の支持が得られるというのである。政治経験も豊富で、人柄も誠実なうえ、菅、小沢と等距離になる中間派というのも有利だ。

拡大有志議員から民主党代表選の出馬要請文を受け取る鹿野道彦農水相(中央)=8月19日午後1時8分、東京・永田町、橋本弦撮影
 鹿野農相は農業界では評判がよい。農林水産省、農協は、彼らの利益を代弁してくれる人として、総理になるのではないかという、期待を込めた見通しを持っている。彼らが鹿野農相に通信簿を渡すとすれば、5段階評価で5だろう。鹿野農相の1年間の実績を検証してみよう。

 第一に、米の政府買入れによる米価維持である。民主党政権になってから、農協の度重なる要請にもかかわらず、赤松、山田の2大臣は米の政府買入れを拒否してきた。民主党の戸別所得補償は、実際の米価が下がっても農家への保証価格との差は必ず補てんするというものだから、農家にとっては米価が低下しても影響はない。

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筆者

山下一仁

山下一仁(やました・かずひと) キヤノングローバル戦略研究所研究主幹

1955年岡山県笠岡市生まれ。77年東京大学法学部卒業、農林省入省。82年ミシガン大学にて応用経済学修士、行政学修士。2005年東京大学農学博士。農林水産省ガット室長、欧州連合日本政府代表部参事官、農林水産省地域振興課長、農村振興局整備部長、農村振興局次長などを歴任。08年農林水産省退職。同年経済産業研究所上席研究員。10年キヤノングローバル戦略研究所研究主幹。「フードセキュリティ」「農協の大罪」「農業ビッグバンの経済学」「企業の知恵が農業革新に挑む」「亡国農政の終焉」など著書多数。

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