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復興・成長と増税の両立へ、ドジョウ首相は奮戦せよ

小此木潔

小此木潔 上智大学教授(政策ジャーナリズム論)、元朝日新聞論説委員

 私は6月に「『野田首相』でやってみよ」という主張を本欄で書いたことがある。菅おろしには反対だったが、もし菅氏がやめてゆくしかないとすれば、という前提で、個人的にはとくに野田氏を政治家として好きになる理由もなく、応援する気持ちなどなかった。

 だがそれでも「政治が曲がりなりにも機能していくためには、国民生活にとってきわめて重要な政策課題に立ち向かわねばならない。東日本大震災からの復興、原発大事故の処理とエネルギー政策の見直しが、そうした当面の最重要課題だ。また、『社会保障と税の一体改革』は、中長期の課題にみえるが、取り組みは待ったなしで、ここから逃げることは政治の責任放棄である」と書いた。

 そして「これら差し迫った課題を解決するために前進することが、『新しいリーダーの条件』である。とすれば、次期首相にふさわしい人物とはだれか。結論からいえば、野田佳彦財務相だ」と主張したのだった。とりわけ、「社会保障と税の一体改革」を菅政権から引き継いで、推進しうる可能性がある唯一の人物として、私は野田氏を挙げた。

 さらに「このテーマは誰であっても先送りできない重要なものだ。へたをすれば国債暴落・金融危機・大不況の引き金を引くことになる。それを回避するには、来年の通常国会に社会保障と税制の大改革の法案を出し、消費増税については総選挙で国民の信を問うてから増税するという厳しい政治日程をこなすことができなければならない」とし、このことをきちんと理解できている数少ない政治家として野田氏に期待したのだった。

 さて、代表選は筆者の期待通りの結果で終わった。首相に選ばれた野田氏が取り組むべき課題をあえて並べてみれば、

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筆者

小此木潔

小此木潔(おこのぎ・きよし) 上智大学教授(政策ジャーナリズム論)、元朝日新聞論説委員

ジャーナリスト、上智大学教授。群馬県生まれ。1975年朝日新聞入社。富山、奈良、大阪、ニューヨーク、静岡、東京で取材。論説委員、編集委員を経て2014年から現職。著書に『財政構造改革』『消費税をどうするか』(いずれも岩波新書)、『デフレ論争のABC』(岩波ブックレット)。監訳書に『危機と決断―バーナンキ回顧録』(角川書店)

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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