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 たばこ1箱「700円台ぐらいまでは」値上げすべし、と小宮山厚労相が言ったことについて愛煙家などが反発する気持ちも、わからなくもない。私自身、禁煙と解禁を繰り返してきたことも一因かもしれないが、小宮山さんが「700円でも税収が減らない」という見立てを論拠にしているとしたら、「健康のためなのか、税収のためなのか、それとも…」と毒づきたくもなる。ほんとに健康のためという健康原理主義なら、いっそのこと、たばこの販売禁止でも唱えるのが筋ではないか。税金が取れる範囲での禁煙の勧め、などというのではおかしすぎる。

 とはいえ、よくよく冷静に考えてみれば、喫煙がもたらす社会的リスクという観点から、喫煙に伴う課税を強化することは理にかなっているのではないか。私にはどうも、そう思えてならないのである。

 理由のその1は、まず喫煙が発がんなどで医療費の増加の一因となっていると考えられる以上、社会保障費の負担において喫煙者により多くの負担を求めることは合理性があるのではないか、ということである。第2に、

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筆者

小此木潔

小此木潔(おこのぎ・きよし) 上智大学教授(政策ジャーナリズム論)、元朝日新聞論説委員

ジャーナリスト、上智大学教授。群馬県生まれ。1975年朝日新聞入社。富山、奈良、大阪、ニューヨーク、静岡、東京で取材。論説委員、編集委員を経て2014年から現職。著書に『財政構造改革』『消費税をどうするか』(いずれも岩波新書)、『デフレ論争のABC』(岩波ブックレット)。監訳書に『危機と決断―バーナンキ回顧録』(角川書店)

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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