2011年10月11日
TPP反対論に関する本が花盛りだが、これらの内容は裏付けがなく、想像で書かれているものが多い。その中でも、これら全ての本で取り上げられ、特に強調されるのが、アメリカが日本を食い散らかそうとしているというアメリカ陰謀説である。
アメリカは輸出によって雇用を拡大しようとしているが、現にTPPに参加している国は小国ばかりであり、これだけではアメリカ産品の市場としては不十分なので、日本をTPPに加入させようとしているのだという主張が多い。つまり、TPP=日米FTA(自由貿易協定)であり、アメリカは日本市場を奪おうとしているというのである。この説は、オバマ政権が輸出を倍増してGDPを増やそうとしていることを根拠に作られているようである。
しかし、これは、オバマ政権に極めて近い人物やアメリカにおける著名な通商政策の研究者が私に提供した情報とは全く異なる。
オバマ政権がTPPに踏み込んだのは、
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