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 TPP反対論に関する本が花盛りだが、これらの内容は裏付けがなく、想像で書かれているものが多い。その中でも、これら全ての本で取り上げられ、特に強調されるのが、アメリカが日本を食い散らかそうとしているというアメリカ陰謀説である。

 アメリカは輸出によって雇用を拡大しようとしているが、現にTPPに参加している国は小国ばかりであり、これだけではアメリカ産品の市場としては不十分なので、日本をTPPに加入させようとしているのだという主張が多い。つまり、TPP=日米FTA(自由貿易協定)であり、アメリカは日本市場を奪おうとしているというのである。この説は、オバマ政権が輸出を倍増してGDPを増やそうとしていることを根拠に作られているようである。

 しかし、これは、オバマ政権に極めて近い人物やアメリカにおける著名な通商政策の研究者が私に提供した情報とは全く異なる。

 オバマ政権がTPPに踏み込んだのは、 ・・・ログインして読む
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筆者

山下一仁

山下一仁(やました・かずひと) キヤノングローバル戦略研究所研究主幹

1955年岡山県笠岡市生まれ。77年東京大学法学部卒業、農林省入省。82年ミシガン大学にて応用経済学修士、行政学修士。2005年東京大学農学博士。農林水産省ガット室長、欧州連合日本政府代表部参事官、農林水産省地域振興課長、農村振興局整備部長、農村振興局次長などを歴任。08年農林水産省退職。同年経済産業研究所上席研究員。10年キヤノングローバル戦略研究所研究主幹。「フードセキュリティ」「農協の大罪」「農業ビッグバンの経済学」「企業の知恵が農業革新に挑む」「亡国農政の終焉」など著書多数。

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