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 10月11日、厚生労働省が、現在の3年ごとに1歳という厚生年金支給開始年齢の繰り延べのペースを、2年ごとに1歳へとスピードアップし、さらに最終的な年金支給年齢も現在の65歳から68歳へと引き上げることを含めた年金制度の3案を社会保障審議会の年金部会に提示した。

 年金制度の崩壊を防ぐためという報道もあったが、それは違う。現在の日本の年金制度は賦課方式になっているから、年金制度自体が崩壊することはありえない。人口が減って保険料収入が減ったら、その分給付が減っていくだけだからだ。入ってくる分だけを支払えばよいので、年金制度が倒れるなどということは、絶対にありえないのだ。

 それでは、なぜ支給開始年齢の繰り延べの議論がでてきたのかというと、このまま放っておくと、受給できる年金額がどんどん減っていくからだ。厚生労働省は、厚生年金を40年間フルに納めた場合、所得代替率が50%を切ることはないと言い続けてきた。所得代替率というのは、現役世代の手取り収入に対して何%の年金がもらえるのかという数字だ。

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筆者

森永卓郎

森永卓郎(もりなが・たくろう) 経済アナリスト、獨協大学経済学部教授

1957年7月生まれ。東京都出身。東京大学経済学部経済学科卒業。日本専売公社、日本経済研究センター(出向)、経済企画庁総合計画局(出向)、三井情報開発(株)総合研究所、(株)UFJ総合研究所を経て、現在、経済アナリスト、獨協大学経済学部教授。専門は労働経済学と計量経済学。そのほかに、金融、恋愛、オタク系グッズなど、多くの分野で論評を展開している。日本人のラテン化が年来の主張。

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