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まあ、年金支給年齢の引き上げ論議はしばらく無理でしょう

浜田陽太郎 朝日新聞・論説委員兼グローブ記者

 「2004年に改革したときに、100年安心って言ったでしょう。あれから7年しかたっていないのに、こんな案を出してくるなんて、厚労省は年金が破綻していると認めたんだ!」

 テレビのニュース・バラエティ番組で、コメンテーターが糾弾する的は、「年金の支給開始年齢引き上げ」である。主要な週刊誌も特集を組み、「衝撃のペテン」「国家的詐欺 やらずボッタクリ」と大騒ぎだ。(いくつか読んでみて、週刊文春は厚労省関係者にも真っ正面から話を聞くなど取材が厚かった。ただ、その分難しくもなっていて、一杯飲んだ帰りの電車で読むのはしんどい、かもしれない。)

 10月11日に開かれた社会保障審議会年金部会で、引き上げの3案が示された。くわしく知りたい人は、同省のホームページに資料「支給開始年齢の引き上げ」がある。

 まず知っておきたいのは、支給開始年齢は、ずいぶん昔から少しずつ引き上げられていることだ。

拡大気になる支給開始年齢は

 厚生年金が発足した1944年、男女ともに55歳だったが、54年以降の累次の改正で引き上げられ、「65歳まで年金ゼロ」と決まったのが2000年のことだ。

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筆者

浜田陽太郎

浜田陽太郎(はまだ・ようたろう) 朝日新聞・論説委員兼グローブ記者

1966年生まれ。神奈川県鎌倉市出身。90年、朝日新聞社に入社。振り出しは仙台支局。AERA発行室、経済部を経て、くらし編集部で社会保障の取材を始める。2001~02年、フルブライト奨学金を得て、米ミネソタ大でパブリック・ジャーナリズムを研究。その後、首相官邸や厚生労働省の記者クラブ、長野総局などに勤務。2010年7月から論説委員兼グローブ記者。

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