メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

RSS

 九州電力の「やらせメール問題」をめぐる真部利応社長の発言を聞いた人は、「独占企業の体質とはこういうものか」と改めて感じたのではないだろうか。佐賀県知事の発言が発端だったという第三者委員会の報告書のポイントを否定し、「郷原委員長(の存在)にこだわってほしくない。もう委員長ではないわけだから」と語った。委員長がいなくなった以上、報告書はもうゴミ箱に捨ててもいいと言わんばかりである。

 思考論理がどこかずれている。しかし、真面目そうな表情でそう言う本人は全く変だとは思っていないようだ。なぜこのような態度が取れるのか――それは電力会社がその地域で持つ経済的な支配力の大きさを知れば納得できる。

 九州の主要企業(資本金1億円以上)の今年度の設備投資額は7000億円(日本政策投資銀行調べ)だが、このうち九州電力だけでなんと2400億円、34%を占めている。設備投資は土木・建設、発電・送配電設備、運用システムなど、すそ野はあらゆる業種に及び、 ・・・ログインして読む
(残り:約1991文字/本文:約2410文字)

全ジャンルパックなら本の記事が読み放題。


筆者

木代泰之

木代泰之(きしろ・やすゆき) 経済・科学ジャーナリスト

経済・科学ジャーナリスト。東京大学工学部航空学科卒。NECで技術者として勤務の後、朝日新聞社に入社。主に経済記者として財務省、経済産業省、電力・石油、証券業界などを取材。現在は多様な業種の企業人や研究者らと組織する「イノベーション実践研究会」座長として、技術革新、経営刷新、政策展開について研究提言活動を続けている。著書に「自民党税制調査会」、「500兆円の奢り」(共著)など。

木代泰之の記事

もっと見る