原田泰
2011年10月26日
■怒れるアメリカの若者
ウォール街を占拠せよ、1%の人々が富を独占している(実際、アメリカでは上位10%の人が70%の資産を持っているようだ-FRB, Survey of Consumer Finance)、99%の普通の人々がないがしろにされている、とアメリカの若者は怒っている。
これに対して、保守派は、不毛な階級闘争を引き起こそうとしている、成功者を妬む落ちこぼれの集まりと批難している。しかし、占拠派の若者たちも、アップルのあるクパティーノ、グーグルのあるサンノゼ、マイクロソフトのあるレドモンドを占拠せよとは言わない。
ここには、アップルやグーグルやマイクロソフトは富を創造したが、ウォール街は富を創造していないではないかという批判がある。もちろん、これら企業の創造した富が、その富を創造した人々の貢献度に応じて公正に配分されたかどうは分からない。しかし、これらの企業は世界を変え、世界はこれらの企業に恩恵を受けている。私が、ここに原稿を掲載できるのも、これら企業のおかげである。
もちろん、ハイテク企業ばかりでなく、
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