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 ちょっと前までエクセレントカンパニーの代名詞的存在だったオリンパスが、理解不能なM&Aに巨額資金を投じ、それを問題視する英国人社長を解任するなど、呆れるほどの経営の迷走を繰り広げている。そこで、今後、問題に浮上しそうなのは、日本のFTやWSJを標榜する日本経済新聞の「責任」である。

拡大過去の買収についての会見で質問に答えるオリンパスの森久志副社長(右から2人目)と高山修一社長(同3人目)=2011年10月27日午後0時35分、東京都新宿区、安冨良弘撮影

 あまり知られていないことだが、オリンパスの経営のお目付け役たる社外取締役に選任された人物は、なんと日本経済新聞で専務までのぼりつめた来間紘テレビ愛知前社長である。しかも来間氏が今年6月に社外取締役に就くまでの3年間は、同じく日経新聞で取締役を務めてきた千葉昌信氏が就任していた。つまり日経は、2代に渡ってオリンパスに「天下り」の指定席を得ていた、と見られても仕方がない格好なのである。

 実に不思議なことである。私は16年以上も企業取材をしてきたが、稀に新聞社出身者が役員に起用されることがあっても、それは一代限りの「属人」的なもので、資本関係もない上場企業に2代も新聞社重役が取締役として転じるのは、聞いたことがない。オリンパスと日経の関係は「異常」といえよう。

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筆者

大鹿靖明

大鹿靖明(おおしか・やすあき) 朝日新聞経済部記者

1965年、東京生まれ。早稲田大政治経済学部卒。88年、朝日新聞社入社。アエラ編集部などを経て現在、経済部記者。著書に第34回講談社ノンフィクション賞を受賞した『メルトダウン ドキュメント福島第一原発事故』を始め、『ヒルズ黙示録 検証・ライブドア』、『ヒルズ黙示録・最終章』、『堕ちた翼 ドキュメントJAL倒産』、『ジャーナリズムの現場から』がある。近著に『東芝の悲劇』。キング・クリムゾンに強い影響を受ける。

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