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銀行は今まで何をしていたのか

 ギリシャが海外から借金をしすぎて国民みんなで楽しく使ってしまった。楽しく使ってしまったことを反省もせずに、これまでと同様に楽しく使わせろとデモをやって石を投げているから悪いというのはその通りだが、貸していた銀行は今まで何をしていたのだろううか。銀行とは、返してくれる人を選んで貸すのが仕事で、返さない人に貸すのは仕事ではない。

 ギリシャはこれまで何度も債務不履行を繰り返している。カーメン・ラインハートとケネス・ロゴフ著『国家は破綻する』(日経BP社)によると、1800年以降現在まで、およそ2年に一度は債務不履行か債務条件変更を引き起こしている。南米より酷い。南米の国が債務不履行を起こしても、今回のギリシャ危機ほどの大事にはならない。債務不履行を予想した金利がついていて、南米への国債投資は、いつ逃げ出すかを考えながら行うゲームになっているからだ。

 なぜ、今回ほどの大事になってしまったかと言えば、ギリシャは南米ではないとヨーロッパの銀行が考えるようになったからだ。ギリシャの通貨は2000年末までドラクマで、そんな通貨を誰も信用しなかったが、

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筆者

原田泰

原田泰(はらだ・ゆたか) 原田泰(早稲田大学教授)

 早稲田大学教授。1974年東京大学卒業後、同年経済企画庁入庁、経済企画庁国民生活調査課長、同海外調査課長、財務省財務総合政策研究所次長などを経て、2012年4月から現職。「日本はなぜ貧しい人が多いのか」「世界経済 同時危機」(共著)「日本国の原則」(石橋湛山賞受賞)「デフレはなぜ怖いのか」「長期不況の理論と実証』(浜田宏一氏他共著)など、著書多数。政府の研究会にも多数参加。

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