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プリウスPHV、国内生産にこだわった実力は

永井隆 ジャーナリスト

 「東京モーターショー2011」が12月3日から、東京・有明の東京ビッグサイトで開幕する。今回は42回目となるが、会場は長らく幕張メッセだったため、東京開催は実に1987年の27回以来24年ぶり。

 リーマンショックの影響が尾を引き世界的に販売不振だった2年前の前回は、来場者が前々回の半分以下に激減した。欧米メーカーからの出展がほとんどなかった上、地味でお金をかけない展示が多かったためだろう。それだけに、今回は盛り上がるようにと、自動車関係者の期待は大きい。

 今回も前回に引き続き、環境技術は大きなテーマだ。スズキなどがガソリンエンジンの超低燃費車を出展するが、前回と同様に電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)などの電動車両はやはり主役となる。背景には、EU(欧州連合)の二酸化炭素(CO2)排出量規制をはじめ、日米を含めた先進各国の自動車に対する環境規制が待ったなしの状況にあるのが大きい。

 電動車両の目玉は、トヨタが来年1月に一般に発売する「プリウス プラグインハイブリッド(プリウスPHV)」。プラグインハイブリッド車(PHV)は、HVとEVとの両方の機能を持つ。電気とガソリンと2つのエネルギー系統を備えている。買い物などの短い距離なら、家庭のコンセントから充電した電気だけで走る。走行中に二酸化炭素(CO2)を一切排出しないEV走行だ。

拡大トヨタ自動車の「プラグイン仕様プリウス」。市販が予定されているモデルとは異なる=同社提供

 EVは電池切れの心配があるが、PHVは電池が切れると

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筆者

永井隆

永井隆(ながい・たかし) ジャーナリスト

ジャーナリスト。1958年生まれ、群馬県桐生市出身。明治大学卒。1992年、勤務先の新聞社が実質的に経営破たんし、新聞を休刊。これに伴い失業を経験。93年にフリーで独立。新著に「サントリー対キリン」(日本経済新聞出版社)。著書に「人事と出世の方程式」、「国産エコ技術の突破力!」、「ビール最終戦争」、「敗れざるサラリーマンたち」など。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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