2012年01月01日
国際機関やシンクタンクのエコノミストたちによると、今年の日本経済は東日本大震災の復興需要が本格化してくるので、成長率が高まってくるそうだ。一方、海外はといえば、欧州経済に対する悲観論はまだ根強いものの、米国経済については最近、楽観論が増えてきたようだ。そして中国経済はまだ当分強い、というのが共通した見方になっている。
だが、果たしてそう順調にいくのだろうか。私は少し悲観的だ。
新聞記者は経済の先行きに悲観的になりがちだと、よく批判もされる。それは経済が悪い方が記事になる事象が生まれやすいとか、当たったら「その通り」とほめられ、外れても好況なので批判もされない立場になるからだとか、そんな説明がされている。確かにそういう心理にならないとは言い切れない。
だが、記者が誰でも、そしていつもそうだったかと言われると、それは違うと言いたい。
90年代後半の日本の金融危機の局面では、私も含めて多くの新聞記者がむしろ楽観的に事態をとらえすぎた。現実はずっと悪い展開をみせ、我々は見立てを間違えたというのが実態だ。日本経済は悲惨な経路をたどり、
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