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遠隔地の新幹線整備、角栄時代と変わらぬ論理

小原篤次 大学教員(国際経済、経済政策、金融)

 日本は移民を積極受け入れに政策転換したのだろうか。昨年末、こんな疑問がよぎった。

 なぜなら、政府が昨年末、北海道新幹線の新函館-札幌、北陸新幹線の金沢-敦賀、九州新幹線(長崎ルート)の3区間で、正式認可する意向を示したからである。国土交通省(http://www.mlit.go.jp/common/000186790.pdf)は2012年度に着工し、整備期間を北海道新幹線は24年間程度、北陸新幹線は14年間程度、九州新幹線は10年間程度を想定している。北海道新幹線は、東京-名古屋のリニア中央新幹線の開通より後の時期の開通に計画されている。

整備新幹線の事業費は消費税の1.6%に相当

 事業費の合計は3兆3000億円、このうち北海道新幹線が1兆6700億円にのぼる。2012年度の消費税歳入予定で推計すると、消費税1.6%に相当する巨額の公共工事となる。短期間に一気に建設するのではなく、10年以上の長い時間をかけて建設することで、単年度の財政負担を軽く見せる効果が出ている。政権への諦めか、不思議なことにあまり反対論も活発ではない。

 言うもでもなく日本は人口減少社会を邁進している。国立社会保障・人口問題研究所の中位推計では、

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筆者

小原篤次

小原篤次(おはら・あつじ) 大学教員(国際経済、経済政策、金融)

長崎県立大学国際情報学部准教授。1961年、大阪府堺市生まれ。同志社大学法学部卒、国立フィリピン大学修士。朝日新聞社、チェースマンハッタン銀行(現JPモルガン・チェース)、みずほセキュリティーズアジア初代株式調査部長、みずほ証券リサーチ&コンサルティング投資調査部副部長を経て現職。【2015年12月WEBRONZA退任】

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