2012年02月28日
ここ10年の日本経済の平均成長率(実質GDP)は0.64%、アメリカ経済のそれは1.7%、EU5カ国の単純平均は1.2%です。つまり、アメリカ、EU5カ国に対して、日本の成長率が平均的に一番低かったわけです。
グラフ1でも示されているように1990年代までは、日本の成長率はアメリカ、EUを上回っていましたが1990年代前半から両地域を下回るようになってしまったのです。しかし、この間円ドルレート、円ユーロレートはトレンドとして円高に推移し(グラフ2-1、2-2)、円ドルレートは2012年に入って70円台に、円ユーロレートは100円前後で推移しています。
つまり、少なくとも成長率では一番低い「弱い」日本経済の通貨円が強くなってきてしまっているのです。
もちろん為替レートを決定する要因は実質GDPの成長率だけではありませんが、成長率がひとつの重要なファクターであることは事実です。成長率に加え、あるいはそれ以上に金融政策が影響してくることは確かです。
このところの金融緩和ではアメリカが先行していたので、
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