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電気代値上げ 「ご」理解いただけますか? 明細のウラに隠されているもの

小森敦司 朝日新聞経済部記者(エネルギー・環境担当)

 私たちはずいぶん軽くみられたものだ、と思う。電気代の明細(電気ご使用量のお知らせ)のことだ。

 東京電力のだと、ヨコ12センチ余、タテ11センチ余の紙切れだ。この小さなスペースに、「ご使用」「ご契約」「お引っ越し」……丁寧な装いを、という接頭語があふれる。機械的に数えると「ご」は八つ、「お」は十あった。

 一般家庭は、電力会社を選べない。なのに、「ご・お」をそれだけ使っていることに、筆者はむしろ「慇懃(いんぎん)無礼」という言葉を思い出した。しかも、家庭が知りたい肝心のデータがないなど、「アレ?」と思うことがいくつか見つかる。

 例えば、請求予定金額の内訳にある、「燃料費調整額」という何やら難しい項目。これ、燃料費が高かったらその分を電気代に上乗せし、安かったら差っ引くという仕組みで、燃料代の変動リスクを家庭におっかぶせるものだ。私たちには、そんな「おっかぶせ術」はなく、それだけでもズルいと筆者は思う。

 その表示も大問題だ。月々の金額は数十円程度で大きな負担感は感じない。だが、 ・・・ログインして読む
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筆者

小森敦司

小森敦司(こもり・あつし) 朝日新聞経済部記者(エネルギー・環境担当)

東京都出身。1987年入社。千葉、静岡両支局を経て、名古屋や東京の経済部に勤務、金融や経済産業省を担当。ロンドン特派員も経験し、社内シンクタンク「アジアネットワーク」では地域のエネルギー協力策を研究。現在、エネルギー・環境分野を担当、とくに原発関連の執筆に力を入れている。著書に「資源争奪戦を超えて」「日本はなぜ脱原発できないのか」、共著に「失われた〈20年〉」、「エコ・ウオーズ~低炭素社会への挑戦」。

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