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 一時、1ドル75円まで円高になった円・ドルレート。ヨーロッパ危機が一応落ち着いたということで80円台に戻し、ここしばらくは80円台の前半で推移していたが、1日の東京外国為替市場で、円は一時、1ドル=79円台後半まで値上がりした。東京市場で80円よりも高くなったのは2月24日以来、約2カ月ぶり。再び70円台で推移する可能性も否定できない。

 ヨーロッパ危機は必ずしも一時的なものではなく、構造的側面が大きい。ギリシャへの巨額の支援でなんとかギリシャの破綻は回避したものの、問題がスペインやポルトガル、さらにはイタリアと南ヨーロッパ全域に波及する可能性が懸念され始めている。一時、1ユーロ110円台まで戻した円・ユーロレートも再び100円を目指した展開になってきている。

 アメリカ経済の回復にも若干の翳りが見えてきている。3月の非農業部門の雇用の増加は12万人と予測の20万人を大きく下回った。また失業保険も申請数も予想を超えて増加している。FRBのバーナンキ議長も景気の先行きに対して慎重な見方を示し始めている。アメリカもまた、

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筆者

榊原英資

榊原英資(さかきばら・えいすけ) (財)インド経済研究所理事長、エコノミスト

1941年生まれ。東京大学経済学部卒、1965年に大蔵省に入省。ミシガン大学に留学し、経済学博士号取得。1994年に財政金融研究所所長、1995年に国際金融局長を経て1997年に財務官に就任。1999年に大蔵省退官、慶応義塾大学教授、早稲田大学教授を経て、2010年4月から青山学院大学教授。近著に「フレンチ・パラドックス」(文藝春秋社)、「ドル漂流」「龍馬伝説の虚実」(朝日新聞出版) 「世界同時不況がすでに始まっている!」(アスコム)、「『日本脳』改造講座」(祥伝社)など。

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