2012年05月22日
ユーロ危機が新たな緊張局面を迎えている。ギリシャの選挙で、これまでEU等からの支援とりつけの見返りとしての国内緊縮策を進めようとしてきた連立与党が議席を減らし、その後の新たな連立工作も不調。6月の再選挙が決まったが、その再戦挙で緊縮策反対派の一層の躍進する可能性もあるという。
ユーロが売られ、ギリシャのみならず、スペイン等南欧諸国の国債金利も再び上昇しているのはこれまで繰り返されてきた展開ではある。しかし、今回の場合は、いよいよギリシャにとっても、またこれまでとにかくも支えてきたドイツなどにとっても、ギリギリの決断を迫られる日が近づいているのは間違いない。
つまり、ギリシャは厳しい緊縮策に耐えてユーロに残る選択をするか、また、ギリシャが緊縮策放棄に踏み切ったとき、ドイツ等はこれを許容して支援を続けギリシャのユーロ離脱を防ぐか、という選択である。『economist』誌上にはすでに、ギリシャのユーロ離脱を意味する“grexit”なる言葉が踊っているのである。
EU、とくに、当初のEEC6カ国ならともかく、拡大されたEUでの共通通貨導入には無理があるとのeuro scepticismは、
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