2012年06月22日
国会事故調の整理の方向が明らかになるにつれて、この事故調の根本的な欠陥が浮かび上がってきたようにみえる。おおまかにいえば、「東電が福島第一原発からの全面撤退を検討したことはなかった」「だから、当時の菅直人首相の介入で全面撤退を思いとどまったこともない」「首相官邸の過剰介入に問題があった」、などという内容で、これらは一言で言えば、東京電力の言いなりで物事を整理しようとしているだけではないか。
東電側の言葉や説明を鵜呑みにしてしまい、せっかく発掘した新たな事実も、見て見ぬふりをするか、判断を誤って逆の認定をしてしまうようなことになっている。これはなんとも残念であり、恥をかく結果にしないためにも、国会事故調は調査期間を延長して、もっときちんとした調査をすべきである。
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