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ギリシャの理性的選択を真に祝福するには

小此木潔 ジャーナリスト、元上智大学教授

 ギリシャの総選挙で、「ユーロ残留」を掲げた中道右派の新民主主義党(ND)が第1党となり、これまで大連立を組んで緊縮路線を進めてきた2党で過半数に達したことは、ギリシャの有権者の「理性」が「感情」に打ち勝ったといってよい。

 緊縮だけでは経済の立て直しはできない。だが、怒りにまかせて急進左翼進歩連合に政権を握らせれば、もっとひどいことになる。支援の打ち切りや、ギリシャのユーロ圏離脱、金融・通貨市場の大混乱、そしてスペインやイタリアの国債暴落から世界金融危機と同時不況、へたをすると世界恐慌の引き金すら引きかねない…と、そこまで考えるひとは少ないにしても、反緊縮策一本やりの政権では、欧州連合(EU)や国際通貨基金(IMF)などの支援打ち切りで国民生活がさらにひどい状況に落ち込みかねないから、そうした事態は避けたい、という良識が働いたといっていいのではないか。

 NDのサマラス党首が記者会見で「国民はユーロ圏に居続けることを選んだ。欧州全体のための勝利だ」といったのは誇張ではない。欧州委員会のバローゾ委員長やメルケル独首相がNDの勝利を歓迎し、支援継続を表明したのは当然のことである。

 だが、

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筆者

小此木潔

小此木潔(おこのぎ・きよし) ジャーナリスト、元上智大学教授

群馬県生まれ。1975年朝日新聞入社。経済部員、ニューヨーク支局員などを経て、論説委員、編集委員を務めた。2014~22年3月、上智大学教授(政策ジャーナリズム論)。著書に『財政構造改革』『消費税をどうするか』(いずれも岩波新書)、『デフレ論争のABC』(岩波ブックレット)など。監訳書に『危機と決断―バーナンキ回顧録』(角川書店)。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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