2012年08月08日
■メダルに沸く所属企業
熊本市の半導体工場が4年ぶりに沸きあがった。藤井瑞希・垣岩令佳ペアがロンドン五輪の女子バドミントンダブルスで、銀メダルを獲得した。女子バドミントンのメダル獲得は、1988年、公開競技だったソウルオリンピックで、北田スミ子(三洋電機<現パナソニック>)の女子シングルス銅メダル以来の快挙である。
藤井・垣岩ペアは、前回の北京五輪で4強入りした末綱聡子・前田美順ペアと同じ企業チームに所属している。熊本の半導体工場は、ルネサスセミコンダクタ九州・山口である。4年前はNECの生産子会社NEC熊本だった。同九州・山口の親会社ルネサスエレクトロニクスは、群馬県高崎市に女子ソフトボール部をもっている(前日立高崎)。女子ソフトボールは残念ながらロンドン五輪の種目から外れてしまった。五輪報道に隠れてしまった形だが、ルネサス高崎の宇津木監督や上野投手らを中核とする日本代表チームは、7月下旬に開催された世界女子ソフトボール選手権大会で42年ぶりに金メダルを獲得している。
■深刻な雇用力の低下
しかし、ルネサスエレクトロニクスの経営陣は、どういう思いで五輪や世界選手権の活躍の報に触れたのだろうか。同社は2010年、NECエレクトロニクスが、日立製作所、三菱電機の半導体部門を統合した「ルネサステクノロジー」を吸収して設立された。液晶テレビやスマートフォン向けのLSI大型集積回路)などを製造してきた(写真=ルネサス エレクトロニクス株式会社提供)。半導体部門のうちメモリ分野は今年2月に、会社更生法を申請したエルピーダメモリが継承している。
ルネサスエレクトロニクスは、同社と子会社の従業員を対象にして、9月18日から早期退職の募集開始を決めており、
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