2012年10月01日
ベビーカーの取り扱いを巡って議論がある。混雑した電車にベビーカーの存在は確かに「異色」かもしれない。だが乳幼児を抱えた親はハンディキャップを負っている、と受け止めて社会全体で暖かく見守ってほしい。
ラッシュアワーには、ベビーカー使用を避けてほしいという意見もあるようだが、病院にいく用事があるかもしれないし、保育園に預けることができなくて、両親に預けに行く途中かもしれない。
車内ではベビーカーをたため、というのも辛い話だ。親はオムツとミルクと着替えを入れた巨大なバッグを抱えているし、子どもが2人以上いる場合はどうしようもない。
マナーを守ることは当然だが、どうしても迷惑をかけてしまう、という状況もある。効率性、スピード重視、そんな風潮の中で、多様な人の存在を許容していくゆとりが少なくなっているように思う。ベビーカーで苦労する親への視線は、障害者やお年寄りにも向けられている。
私がベビーカーを押していた時期は日米両国にまたがっている。アメリカで子育てを経験して日本に戻ったとき、日本は子育て中の親に対してやさしさが少ないと感じられた。アメリカでは、
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