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22増20減ですっきり解決! 小学生でも公正と分かる衆議院議員定数の地域間再配分

齋藤進 三極経済研究所代表取締役

 昨年12月の衆議院議員総選挙の違憲・無効判決が高等裁判所レベルで続き、最高裁判所の判断が待たれる。しかし、国会での与党は、『0増5減』で、お茶を濁そうとしている。

 衆議院の都道府県への議席配分の是正に関しては、上記の与党案以外に様々な論評がある。しかし、何が公正なのかの具体的な数字を示した議論は非常に少ないのが実状である。本稿では、『小学生でも公正と分かる』具体的な是正方法を示そう。

 日本国家の根本である衆議院議員選挙での国民の一票の価値が不平等では、民主主義、国民主権を根底とするはずの法治国家の土台から腐敗してしまった、と言っても過言ではない。

 日本の最高裁判所は、衆議院選挙区の議員定数配分は、有権者の一票の価値を著しく不平等なものにしており、法の下での平等を謳った憲法に違反し、総選挙は無効であるとの訴訟に対して、違憲であるが、選挙は無効とまでは言えないとの、とぼけた判決を繰り返して来た。違憲なものは無効とは、憲法自体が規定しているからである。

 しかも、一票の実質価値が、最小と最大の選挙区で2倍以内なら合憲としていた。これも、全くふざけた判決であった。一票の価値が限りなく等しい(1倍に近い)のが、法の下での国民の平等を定めた憲法の趣旨であるからである。

 『腐敗してしまった』と過去形で言うのは、第2次世界大戦直後には、衆議院総選挙での1票の価値は限りなく等しくなるように、各都道府県への議員定数の配分が、非常に簡明な方法で実施されていたからだ。

 その簡明な方法とは、先ず、全国人口を仮に決めた衆議院議員総定数で割って、議員1人当たりの人口を算出することである。次に、その議員1人当たりの人口で、各都道府県の人口を割って、各都道府県に割り当てられるべき議席数を、小数点以下まで算出する。その結果では、小数点以下の端数の議席数が出て来る。第3に、その端数を四捨五入して、各都道府県に割り当てられる正式な議席数とすることである。

 このように算出した各都道府県の議席数の総計を、正式な衆議院議員総定数とするわけである。四捨五入の結果で、この正式な総定数は、上記の仮に決めた総定数から1議席程度の若干のズレがあり得る。

 では、2010年の国勢調査結果に基づいて、

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筆者

齋藤進

齋藤進(さいとう・すすむ) 三極経済研究所代表取締役

(株)三極経済研究所・代表取締役。1950年静岡県生まれ。73年京都大学経済学部卒、73年より、国際関係研究所客員研究員(台北)、76年ミシガン大学大学院経済学博士課程修了。フォード財団特別研究員、ウォールストリートで、金融機関、機関投資家、国際機関向けの独立経済コンサルタント業、クレディ・スイス銀行(東京)経済調査部長兼チーフ・エコノミストなどを経て、1990年より現職。「平成不況」の名づけ親として、多くの経済政策論文・論説を発表。著書に『平成不況脱出』(ダイヤモンド社)、『平成金配り徳政令』(講談社)など。世界の100人のTop Political Columnistにも選ばれている。 【2016年8月WEBRONZA退任】

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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