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株価下落はアベノミクスの失敗か

原田泰 原田泰(早稲田大学教授)

 5月23日は株価がマイナス7.3%と大きく下げ、24日も大きく乱高下した。週が明けた27日も株価はさらに下がった。

 株価の暴落とその後の乱高下を見て、アベノミクスは失敗だと論ずる気の早い向きもあるが、私はそうとは考えない。

株価は大きく動くもの


 まず、株価とは大きな理由がなくても大きく動くものである。株に値段が付くということはそれを売る人と買う人がいるからである。買う人はまだ上がると思い、売る人はもう下がると思っている。そうでなければ値がつかない。ファイナンス理論とは、この洞察から始まる理論である。

 だから、現在の株価については、まだ上がると思っている人とまだ下がると思っている人がまあ半分ずついるということである。すると、ちょっとしたことで株価が大きく動くのは不思議ではない。釣り合っているやじろべえは、釣り合っているからこそ少しの力で大きく振れるのである。1987年10月19日の世界的な株価の大暴落、ブラックマンデー(ダウ30種平均が22.6%下落)も、なぜ下がったのか現在でもよく分かっていない。その後株は持ち直し、アメリカ経済は不況にも陥っていない。

 昨年11月から、安倍晋三現総理が選挙戦で大胆な金融緩和を訴え、現実に黒田東彦日銀新総裁がマネタリーベースを2014年末までに倍にするという政策を打ち出し、暴落前までに株は7割以上も上がった。出発点は9000円である。

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筆者

原田泰

原田泰(はらだ・ゆたか) 原田泰(早稲田大学教授)

 早稲田大学教授。1974年東京大学卒業後、同年経済企画庁入庁、経済企画庁国民生活調査課長、同海外調査課長、財務省財務総合政策研究所次長などを経て、2012年4月から現職。「日本はなぜ貧しい人が多いのか」「世界経済 同時危機」(共著)「日本国の原則」(石橋湛山賞受賞)「デフレはなぜ怖いのか」「長期不況の理論と実証』(浜田宏一氏他共著)など、著書多数。政府の研究会にも多数参加。

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