2013年06月12日
しかし、現在最大のストレス・テストは日銀にかかっているといえる。いうまでもなく、ここまでアベノミクスが成功してきたのは「第一の矢」のおかげであった。この矢が折れることがあるならば、アベノミクスは崩壊する。
私は現時点での情報で判断する限り、黒田日銀は金融政策のレジーム転換を成し遂げたと思っているし、これで「第一の矢」が折れることもないと考えている。
なによりも重要なことは、黒田日銀が、ほぼ2年間でインフレ率を2%にすることにコミットしていることだ。このコミットメントがある限り、具体的にどう緩和を行うかは日銀の判断による。その時に決めた緩和規模については、4月4日の公表分でも「『量的・質的金融緩和』は、2%の『物価安定の目標』の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで継続する。
その際、経済・物価情勢について上下双方向のリスク要因を点検し、必要な調整を行う」としている。総裁記者会見でも黒田総裁は「戦力の逐次投入をしない」の後に、「現時点で必要な政策を全て講じた」と説明している。
また「戦力の逐次投入はせず」に関連して出た「とりあえず、現在考えられるメニューは、今回で全て出し尽くしたという感覚でよいのでしょうか」という質問に対しては、 「今回、必要な措置は全て採ったと言ってよいと思います。もちろん、
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