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安易にブランドによりかかったしっぺ返し

多賀谷克彦 朝日新聞編集委員(経済担当)

 霧島ポーク、九条ねぎ、沖縄まーさん豚、伊勢エビ、吉野くず餅……。阪急阪神ホテルズなど、大手ホテルチェーンによるメニューの偽装表示が続いている。とりわけ、産地ブランドの偽る事例が際立っている。

 日本人はブランドに弱い。価格や品質だけでは差別化できなくなり、売る側、サービスを提供する側は、ブランドが放つ不思議な力に頼ろうとする。そうすれば、客は少し高くても買ってくれる、注文してくれる。

 そのブランド信仰は、1980年代に始まった。大手百貨店が欧州の老舗ブランドの品ぞろえを強化して、信仰は一気に広まった。

 先頭に立った西武百貨店などセゾングループの代表を務めた堤清二氏から、こんな話を聞いたことがある。「日本人は権威に弱い。例えば、欧州の貴族が使った旅行鞄という権威に飛びつく」。気がつけば、我々を取り巻く商品、サービスには様々なブランドが張り付いている。

 だが、その割にはブランドに対する敬意が足りない。今回の大手ホテルチェーンによる行為は、ブランドに頼りながらもブランドを軽視した象徴的な出来事だ。

 ブランドとは、

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筆者

多賀谷克彦

多賀谷克彦(たがや・かつひこ) 朝日新聞編集委員(経済担当)

1962年2月21日、神戸市生まれ。4年間の百貨店勤務を経て、1988年朝日新聞社に入る。前橋、新潟支局のほか、東京、大阪本社で経済記者。流通・食品、証券などを担当。07年4月から編集委員(大阪在勤)。

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