メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

RSS

農協や農林族議員の政治力は落ちたのか?(下)

山下一仁 キヤノングローバル戦略研究所研究主幹

 なぜ、マスコミのほとんどが減反廃止と報じたのだろうか?

 産業競争力会議に民間議員が出した資料が、国から都道府県、市町村、農家へのコメの生産目標数量の配分(裏から言うと、コメを作付してはいけない減反面積の配分)を廃止することを減反(生産調整)の廃止と受け止めていた(「平成28年度には、生産目標数量の配分を廃止し、生産調整を行わないこととする」と記述)。これを見て、マスコミ関係者は、生産目標数量の配分の廃止、すなわち減反廃止と考えてしまったのだ。

 マスコミは、農水省が自民党に提出した「5年後を目途に、行政による生産目標数量の配分に頼らずとも、国が策定する需給見通し等を踏まえつつ生産者や集荷業者・団体が中心となって円滑に需要に応じた生産が行える状況になるよう、行政・生産者団体・現場が一体となって取り組む。」という部分をとらえて、減反廃止を明記したと報道している。

 大いなる誤解である。生産目標数量(減反面積)の配分をやめることは減反廃止ではない。

 前の自民党政権の2009年度までは、生産目標数量を達成しないと減反面積に応じた補助金を全く受けられなかった。分かりやすく言うと、 ・・・ログインして読む
(残り:約1186文字/本文:約1681文字)

全ジャンルパックなら本の記事が読み放題。
Journalismの記事も読めるのは全ジャンルパックだけ!


筆者

山下一仁

山下一仁(やました・かずひと) キヤノングローバル戦略研究所研究主幹

1955年岡山県笠岡市生まれ。77年東京大学法学部卒業、農林省入省。82年ミシガン大学にて応用経済学修士、行政学修士。2005年東京大学農学博士。農林水産省ガット室長、欧州連合日本政府代表部参事官、農林水産省地域振興課長、農村振興局整備部長、農村振興局次長などを歴任。08年農林水産省退職。同年経済産業研究所上席研究員。10年キヤノングローバル戦略研究所研究主幹。「フードセキュリティ」「農協の大罪」「農業ビッグバンの経済学」「企業の知恵が農業革新に挑む」「亡国農政の終焉」など著書多数。

山下一仁の記事

もっと見る