2013年11月14日
安倍政権が2020年までの日本の温室効果ガスの削減目標を2005年比3.8%減にする方針を固めたという。過去に国がやってきた温暖化防止のための国民運動「チーム・マイナス6%」にならい、さあ、「チーム・マイナス3・8%」をやってみよう。
たぶん、まったく盛り上がらない。
この目標数値3.8%減は、ポーランドで開かれている国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP19)を前に、環境省と経産省の協議で決まった。小数点が入るところが、なにやら「談合」めいている。
しかも、原発の稼働次第で数値が上乗せされる「暫定的」なものとされる。国民の間には原発に反対する声がいまも多いが、こんな身勝手な目標の置き方は国民を愚弄していないか。
そもそも、この3・8%減は1990年比換算にすると3%以上増える計算だ。鳩山政権の90年比25%減はおろか、09年、当時の麻生政権が打ち出した05年比15%(90年比8%減)にも及ばない。原発で稼げばいいという腹づもりというのか。
加えて今回の3・8%には森林吸収として3%減も含まれるという。これを除くと05年比でも、ほとんど横ばいとなる。ある業界の温暖化問題の担当者から早くも
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