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(記者有論)アベノミクス やがて失望に変わるだろう

小此木潔 上智大学教授(政策ジャーナリズム論)、元朝日新聞論説委員

 デフレ脱却を掲げた安倍政権の経済政策「アベノミクス」に期待を寄せている人々は、やがて失望を味わうことになるだろう。これまでは金融と財政によるお金のばらまきで国内総生産(GDP)をかさ上げできたが、こういうやり方は長続きするものではないからだ。

 脱デフレには物価上昇が必要で、その点は、日本銀行による空前の金融緩和と円安が効いて、輸出産業の収益好転や株高を演出してきた。だが物価を単に上げればいいというものではない。

 雇用や社会保障の不安が和らげば、消費や設備投資が回復して総需要が盛り上がる。本来はそうして物価が回復していくべきなのだが、実質賃金の目減りが示すように、そうなっていないのが問題だ。

 1月末に世界経済見通しを発表した国際通貨基金(IMF)のオリビエ・ブランシャール調査局長は会見で「日本は主に財政刺激策と輸出で成長しているが、消費と設備投資が引っ張る形にする必要がある」と指摘。「日本は回復を減速させずに財政を再建せねばならないが、

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筆者

小此木潔

小此木潔(おこのぎ・きよし) 上智大学教授(政策ジャーナリズム論)、元朝日新聞論説委員

ジャーナリスト、上智大学教授。群馬県生まれ。1975年朝日新聞入社。富山、奈良、大阪、ニューヨーク、静岡、東京で取材。論説委員、編集委員を経て2014年から現職。著書に『財政構造改革』『消費税をどうするか』(いずれも岩波新書)、『デフレ論争のABC』(岩波ブックレット)。監訳書に『危機と決断―バーナンキ回顧録』(角川書店)

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