2014年02月24日
スマホほど国内と世界の風景が異なる商品も珍しい。国内ではiPhoneやソニーの高級機種が並ぶが、世界では200ドル以下の格安スマホが市場を席巻しつつある。パソコンやテレビと同じように、スマホもコモディティー(汎用品)化が急速に進む。
とくに中国の新興メーカー、小米科技の快進撃は注目の的だ。先端技術を競う既存メーカーも低価格の潮流に乗るべきかどうか揺れ動く。近年まれに見る巨大商品だけに、判断を誤れば企業の命取りになりかねない。
小米科技(Xiaomi・シャオミィ)は、IT技術者でベンチャー投資家でもある雷軍(レイ・ジュン)氏が2010年4月に創業した。12年には719万台、13年1870万台と急成長し、14年は4000万台(中国全体の9%)を目指す。
サムスン、レノボ、ファーウエイ、アップルなどが上位を激しく争う中国で、Xiaomiは昨年、早くもアップルを抜いて5位に食い込んだ。
「設計と生産は外注」「実店舗を持たずにネット販売」「販売価格はiPhoneの半額」がビジネスモデルだ。端末価格は130~410ドルで、iPhone(700~900ドル)やサムスンギャラクシー(500ドル~)を大きく下回る。
パネルや演算装置などの部品はアップルと同じメーカー品を使うので、機能は見劣りしないというが、それにしても安すぎる。雷軍氏は「年に1機種しか出さないので、同一部品を大量発注してコストを下げている」と説明する。ただ、
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