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[18]アベノミクスが不調な背景・・・最近3年間の世界貿易の低迷

齋藤進 三極経済研究所代表取締役

 2012年12月に第2次安倍内閣が成立し、その経済政策が「アベノミクス」と持ち上げられて来た。満1年を経て、安倍政権下の日本経済の総合成績表とも呼ぶべき国内総生産(GDP)の2013年第4四半期までの公式推計値が公表された。

 GDP(四半期別・年率換算・季節調整済、経常価格、いわゆる名目GDP)は、2012年第4四半期の471兆円から482兆円へと、約11兆円の増加を見た。しかし、この水準も、最近のピークであった2007年第2四半期の515兆円に比べ、33兆円も低い。まして、最高水準であった1997年第4四半期の524兆円に比べ、42兆円の低位である。

 様々な修飾的な表現を消去すれば、アベノミクスの最近1年の成果は、先行した民主党政権の初期、2011年第1四半期の東日本大震災・福島第1原発事故以前の時期のリーマンショックからの回復期を、かろうじて再現しているに過ぎない。下掲のグラフの太い青線で表示したGDPの水準の推移を、じっくいり御覧いただきたい。

 しかし、公平に評価すれば、物価の変動を割り引いた2005年基準の連鎖価格で評価したいわゆる実質GDP(四半期別・年率換算・季節調整済)の水準は、2013年第4四半期には529兆円と、最高記録であった2008年第1四半期の530兆円を、ほぼ回復したとも言える。

 最近の20年間を振り返って見れば、名目GDPの水準は長期低迷して来たが、実質GDPの水準は、リーマンショック後の急落期を除けば、緩慢ながらも成長して来たと言えよう。要するに、金額ベースでは増えていないが、数量ベースでは20%ほど増えたのが実情である。日本経済は、ミズ太りではなく、カタ太りしているようだ。

 この間に、日本の総人口は余り変わらず、最近の5年間では、減少に転じている。しかし、1人当たりの実質GDPは、最近の20年で20%もの上昇を達成しているのも、統計上では事実ではある。

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  しかし、短期的には、アベノミクスの成否が大きく取り沙汰されるようになっている。名目GDP、実質GDPの成長率(四半期別・前期比・年率換算・季節調整済)が、2013年第1四半期、第2四半期に比べ、

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筆者

齋藤進

齋藤進(さいとう・すすむ) 三極経済研究所代表取締役

(株)三極経済研究所・代表取締役。1950年静岡県生まれ。73年京都大学経済学部卒、73年より、国際関係研究所客員研究員(台北)、76年ミシガン大学大学院経済学博士課程修了。フォード財団特別研究員、ウォールストリートで、金融機関、機関投資家、国際機関向けの独立経済コンサルタント業、クレディ・スイス銀行(東京)経済調査部長兼チーフ・エコノミストなどを経て、1990年より現職。「平成不況」の名づけ親として、多くの経済政策論文・論説を発表。著書に『平成不況脱出』(ダイヤモンド社)、『平成金配り徳政令』(講談社)など。世界の100人のTop Political Columnistにも選ばれている。 【2016年8月WEBRONZA退任】

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