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中国のPM2.5とPMI――待たれる習主席主導の経済政策の効果

小原篤次 大学教員(国際経済、経済政策、金融)

意外に少ない北京市内のマスク姿=2014年2月22日、北京市東城区の王府井大街、筆者撮影拡大意外に少ない北京市内のマスク姿=2014年2月22日、北京市東城区の王府井大街、筆者撮影

 春節(旧暦の正月)が明けた北京にしばらく滞在していた。北京では、PM2.5をはじめとする大気汚染で視界が極端に低下している。太陽光がスモッグに遮断され、まるで月のように肉眼で、太陽の円形を凝視することができる。さらに、このスモッグは交通渋滞を悪化させる形で直接的に市民生活に影響を与えている。

 ロイターによると、2月21日、深刻な大気汚染が続くことが予想される場合に出される「オレンジ警報」を初めて発令された。北京市は昨年10月から4段階の色で分類した警報制度を導入しており、オレンジは赤に次ぐ2番目の深刻度に該当する。

・ロイター:http://www.asahi.com/international/reuters/CRWTYEA1K07E.html

 驚いたのは、マスクの着用率が低いことだった(写真)。報道カメラは、環境問題のシンボルとして、マスクの被写体を追いがちである。しかし、私が観察した限りでは、マスク着用率は10%にも満たない。大気汚染の深刻さに比べて、意外な低さだ。まだ北京では、環境意識が低いということになる。

  さて、足元の中国の経済指標は、景気の鈍化を示唆している。マークイット/HSBCが発表した2月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値は48.3で1月の改定値49.5から低下し、7カ月ぶり低水準となった。PMIは50が景況の改善・悪化の節目で、2カ月連続で50を割り込んでいる。

・ロイター:http://www.asahi.com/business/reuters/CRBTYEA1J02A.html

 この指標は景気の先行指数である。さらに政府が発表することが多い経済統計のなかで、

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筆者

小原篤次

小原篤次(おはら・あつじ) 大学教員(国際経済、経済政策、金融)

長崎県立大学国際情報学部准教授。1961年、大阪府堺市生まれ。同志社大学法学部卒、国立フィリピン大学修士。朝日新聞社、チェースマンハッタン銀行(現JPモルガン・チェース)、みずほセキュリティーズアジア初代株式調査部長、みずほ証券リサーチ&コンサルティング投資調査部副部長を経て現職。【2015年12月WEBRONZA退任】

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