1957年4月16日、兵庫県丹波市生まれ。経済誌「日経ビジネス」記者を経て、1988年に朝日新聞入社。自動車、流通、不動産、鉄道などの業界や財政、産業政策、通商政策などの政策を取材。2005年から編集委員、09年から論説委員兼務。著書に「これからの優良企業」(PHPビジネス新書)。
※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです
一辺40センチほどの箱の中から、小さくうなるような機械音が聞こえてくる。一定のリズムで動くノズルから樹脂が噴き出すと、少しずつ塔ができあがっていった。
樹脂を塗り重ね、立体的な製品をつくりだす3Dプリンター。製造販売するベンチャー企業のオープンキューブ(横浜市)が今月から売り出した新製品は、1台の価格が22万円余り。企業向けだけでなく、家庭にも売り込む。
コンピューターを使って製造する3Dプリンターは、技能工が金属を削ってつくる部品を簡単に形にしていく。
3Dプリンター市場は、米国企業が約80%のシェアを握り、日本勢は約3%と出遅れた。その市場に、社員10人余りのオープンキューブが昨夏参入した。坂口信貴社長(39)は「出遅れを巻き返したい」と意気込む。
オバマ大統領は昨年2月の一般教書演説で、3Dプリンターが製造業の革命を米国で起こす、と強調した。どんな効用があるのだろうか。
製品の試作品づくりに生かせば、試作費用や期間が短縮できる。1個20万円ほどするような試作部品も100円程度でできるという。試作費が大きく軽減でき、
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