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サラリーマンの年収は下がっている――先進国で進む非正規雇用の拡大

榊原英資 (財)インド経済研究所理事長、エコノミスト

 今春闘では、大手企業が次々にベアを実施すると発表し、世間は賃金引き上げに湧いています。しかし、国税庁が発表したデータによると2013年のサラリーマンの平均年収は409万円。サラリーマンの年収は1996年の467万円をピークに下がり続けています。

 この平均年収の下落の最大の原因は非正規雇用の増大です。2013年の非正規雇用の比率は全体の36.2%。1990年の20.0%からほぼ毎年上昇し続けているのです。

 男女別で見ると非正規比率は男性で20.9%、女性で55.4%と特に女性で多くなっています。年齢別で見ると、非正規比率は65才以上で最も多く、男性の場合には次が15~24才になっています。2013年の男性の非正規比率は65歳以上で69.6%、15~24才で47.2%です。女性の場合、65才以上が72.0%、次が55~64才の67.0%、三番目が45~54才の58.4%です。

 非正規雇用の内訳は男性ではアルバイト・契約社員が最も多く(2013年には前者188万人、後者140万人)、女性では圧倒的にパートが多くなっています(2013年で804万人)。

 女性の場合には家事・育児・介護等と両立させるため、あるいは家計や学業の補助のためにパートをしているケースが多いのですが、男性の場合には正規の職員・従業者の仕事がないためにパートをしているというケースが最も多くなっています。

 正規雇用者の実数は1990年の3473万人からむしろ減少して2013年には3257万人になっていますが、

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筆者

榊原英資

榊原英資(さかきばら・えいすけ) (財)インド経済研究所理事長、エコノミスト

1941年生まれ。東京大学経済学部卒、1965年に大蔵省に入省。ミシガン大学に留学し、経済学博士号取得。1994年に財政金融研究所所長、1995年に国際金融局長を経て1997年に財務官に就任。1999年に大蔵省退官、慶応義塾大学教授、早稲田大学教授を経て、2010年4月から青山学院大学教授。近著に「フレンチ・パラドックス」(文藝春秋社)、「ドル漂流」「龍馬伝説の虚実」(朝日新聞出版) 「世界同時不況がすでに始まっている!」(アスコム)、「『日本脳』改造講座」(祥伝社)など。

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