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失速するインド経済の行方

榊原英資 (財)インド経済研究所理事長、エコノミスト

 かつては中国とともにBRICs諸国の雄として世界経済の一方のエンジンだったインド経済が失速気味だ。

 2002年から2011年までの10年間の平均成長率は7.7%だったのだが、2012年には4.7%、2013年には4.4%まで下落している。IMFの予測では2014年に若干回復するとされているものの5.4%とかつての7.7%には遠く及ばない。

 インド経済の最大の問題は食料価格上昇を中心とするインフレーション。2008年あたりから上昇しはじめたインフレ率は2012年には10.2%(年平均)に達し、2013年にも9.5%と高止まりしている。ちなみに2002年から2011年までの年平均インフレ率は7.2%。2002年から2006年までの5年間は4.7%だったのだ。

 かつてはブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカがBRICsと呼ばれ、世界経済での中での高成長国といわれたのだが、

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