2014年05月26日
先ごろ、ある財団の委託研究の研究会で2020年のメディアがどうなるかについて研究する機会があった。そのとき私なりにひとつの結論を得ることができた。それはこれまでのメディアないしマスメディアは複数のエレメントに「解体」し、それらのエレメントが新たに「結合」するであろう、ということだ。
これは従来のテレビ・ラジオ・新聞・雑誌などのマスメディア企業が解体したり無くなってしまうことを意味しているわけではないし、インターネットが従来のメディアにとって代わることを意味しているのでもない。
少しややこしいことを書くが、私は、メディアというものはもともと、つぎの5つのエレメントからできていると考える。
1番目は「デバイス」、メディアにオーディエンスがコンタクトする対象のことだ。新聞で言えば新聞紙であるし、SNSで言えば、PCやスマホがそれだ。
2番目のエレメントは、「コンテンツ」。新聞記事や動画など送受信される情報内容であり、これはふつうメディアスタッフによって編集されている。
3番目は「プラットフォーム」。メディアを運営する主体となる企業や組織のことだ。映画ならば映画会社、ネットの動画ならYoutubeのような組織を指す。
4番目のメディアエレメントは、「インフラ」。メディアのコンテンツが伝達される物理的なパイプラインである。テレビなら電波やケーブルがそれだ。
最後の5番目のエレメントが「アーキテクチャー」。これはこれら4つのエレメントを
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