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メディアはどうなるのか~「解体」と「新結合」~

田中洋 中央大学ビジネススクール教授

メディアの構成エレメント

 先ごろ、ある財団の委託研究の研究会で2020年のメディアがどうなるかについて研究する機会があった。そのとき私なりにひとつの結論を得ることができた。それはこれまでのメディアないしマスメディアは複数のエレメントに「解体」し、それらのエレメントが新たに「結合」するであろう、ということだ。

 これは従来のテレビ・ラジオ・新聞・雑誌などのマスメディア企業が解体したり無くなってしまうことを意味しているわけではないし、インターネットが従来のメディアにとって代わることを意味しているのでもない。

 少しややこしいことを書くが、私は、メディアというものはもともと、つぎの5つのエレメントからできていると考える。

 1番目は「デバイス」、メディアにオーディエンスがコンタクトする対象のことだ。新聞で言えば新聞紙であるし、SNSで言えば、PCやスマホがそれだ。

 2番目のエレメントは、「コンテンツ」。新聞記事や動画など送受信される情報内容であり、これはふつうメディアスタッフによって編集されている。

 3番目は「プラットフォーム」。メディアを運営する主体となる企業や組織のことだ。映画ならば映画会社、ネットの動画ならYoutubeのような組織を指す。

 4番目のメディアエレメントは、「インフラ」。メディアのコンテンツが伝達される物理的なパイプラインである。テレビなら電波やケーブルがそれだ。

 最後の5番目のエレメントが「アーキテクチャー」。これはこれら4つのエレメントを

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筆者

田中洋

田中洋(たなか・ひろし) 中央大学ビジネススクール教授

中央大学ビジネススクール教授。1951年名古屋市生まれ。マーケティング論専攻。京都大学博士(経済学)。電通で21年間実務を経験して後、法政大学経営学部教授、コロンビア大学研究員などを経て現職。社会人のための夜間・土日開講のビジネススクールでマーケティング論の教鞭を執る。日本マーケティング学会副会長。著書に『ブランド戦略・ケースブック』、『マーケティング・リサーチ入門』など、これまでに14冊を数える。日本広告学会賞、日本マーケティング学会ベストペーパー賞、東京広告協会白川忍賞などを受賞。多くの企業に対して戦略アドバイスや社内研修を行う。翻訳サービスの言コーポレーション(株)顧問。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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