2014年06月11日
企業のCSR活動やNPOの活動を取材する側として、ずっと気になってきたことがある。それは、せっかく良い活動を展開しているのに、名前がないために社会での認知度が低かったり、活動自体も広がっていかなかったりすることだ。
名前は大事である。しかも短くて覚えやすい名前が必要だ。「地球温暖化防止と生物多様性保全のための○○推進事業」など、一般名詞の羅列ではなかなか人のアタマに入りにくい。
企業のブランドマネージャーはその点をよく押えていて、新製品や新しいサービスを世に出す時には必ず「短くて覚えやすい名前」にこだわる。そもそも、日本人は「4文字(音節)以下」の名前を好み、長い名前は「キムタク」や「モモクロ」など勝手に4文字化してしまう。
「トヨタ」も「ソニー」も「東芝」も4文字以下だ。ソニーが旧社名「東京通信工業」のままだったら、これだけの世界ブランドにはならなかったはずだ。
米国なら長い名前は「JFK」や「GE」のように短縮語(アブリビエーション)を多用するが、短くて覚えやすい名前も多い。「アップル」も「グーグル」もそうだ。
秀逸なのは「アマゾン(amazon)」。本来、通信販売事業とブラジルの大河には何の関係もないが、ロゴを良く見ると、「a」から「z」に矢印が出ている。つまり、「a to z」。何でも揃うという意味を込めている。
CSR活動やNPO活動も、このように「短くて覚えやすい名前」が望ましい。それだけではなく、筆者が提唱する「ソーシャル・ブランディング」の観点から見ると、次の5つの要素が不可欠だろう。
それは(1)ネーミングのほか、
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