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[4]女性の活躍推進 職場も変わらなければ

多賀谷克彦 朝日新聞編集委員(経済担当)

 伊藤忠商事の東京本社財務部に勤める山下綾美さん(30)は昨年10月から、それまで午後7時前後だった退社時間が1時間以上早くなった。1歳の長女を託児所に迎えにいくため、これまでは仕事が残っていると、同僚に後を頼んでオフィスを出ることが多かった。今では、無理なく託児所へいくことができる。

 伊藤忠は昨年、深夜まで働く習慣をあらため、朝早く出社して、仕事の能率を上げようという取り組みを始めた。総合職の時間外勤務が、月平均4時間減っただけではなく、社員の働き方、生活スタイルが変わりつつある。

 何より、仕事と育児、介護を両立しようとする女性を支える効果が出始めている。山下さんは「育児とキャリアの両立を前向きに考えられるようになった」という。人事・総務部の垣見俊之さんは「育児中だけではなく、結婚後も、出産後も、無理なく働けると考えられるようになったことに意味がある」と話す。

 残業減らしは長年の課題だった。自身も朝型で知られる岡藤正広社長の「朝型に変えたらどうや」「早朝出勤にも割増賃金を払ったらええやろ」という一言から検討が始まった。ただ、残業を早朝出勤に切り替え、割増賃金を支払う仕組みは他の企業をみてもあまり例がなかった。

 垣見さんらは制度設計に苦心したという。結果「残業禁止」を打ち出した。午後8時以降は原則禁止で、同10時以降は禁止とし、 ・・・ログインして読む
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筆者

多賀谷克彦

多賀谷克彦(たがや・かつひこ) 朝日新聞編集委員(経済担当)

1962年2月21日、神戸市生まれ。4年間の百貨店勤務を経て、1988年朝日新聞社に入る。前橋、新潟支局のほか、東京、大阪本社で経済記者。流通・食品、証券などを担当。07年4月から編集委員(大阪在勤)。

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