2014年07月25日
今年春のある夜、マツダの社員に一斉メールが流れた。主力車「アクセラ」が、世界的なカーデザインのコンテストでグランプリを逸した、というニュースだった。
とはいえ、昨年の「アテンザ」に続き、日本メーカーでは初めてとなる2年連続のベスト3入り。日本企業のデザイン力の劣化がいわれるだけに、ホッとする話でもある。
日本企業のデザイン力が問われるようになったのは、家電メーカーの低迷からだ。
サムスン電子など韓国勢に水をあけられた。敗因には当初、韓国の輸出企業に有利なウォン安、日本の高い生産コストがあがったが、製品の機能の過剰ぶりや、デザインの主張のなさも指摘される。最近では、欧米製も存在感を増す。消費者目線ではない、つくり手の都合で商品を開発してきた結果だ。
自動車は家電と違う、とも言いがたい。業績が悪くなると、デザインは後回しにされる。マツダの前田育男・デザイン本部長(54)は「うちもそういう負のサイクルに陥った時期があった」と明かす。克服できたのは
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