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続々登場!格安スマホとMVNOの戦略

大河原克行 フリーランスジャーナリスト(IT産業)

 格安スマホが注目を集めている。

 これまでは、端末に旧機種を使ったり、データ回線は3Gが中心であるなど、「格安」なりのサービスに留まっていたが、昨今では、最新機種を選択できたり、LTE回線を使用した高速データ通信が可能なサービスが続々と登場している。

 たとえば、アマゾンが8月1日から販売を開始した格安スマホでは、最新機種となるLG電子のG2 miniを採用しており、データ通信もLTEを利用できる。それでいて、端末とあわせた月額料金は2980円からとなっている。

 同サービスのMVNO(仮想移動体通信事業者)として、回線と端末を提供している日本通信の三田聖二社長は、「格安スマホに最適化した最新のグローバルモデルを採用した格安スマホ。格安スマホの広がりを本格化するきっかけになる」と期待を寄せる。

 一方、6月3日から格安スマホ市場に参入したケイ・オプティコムでは、従来の月間1GBまでのデータ通信が可能な料金プランに加えて、新たに2GB、3GBの料金プランを用意。ユーザーの選択肢を広げてみせた。

 同社によると、「一般のスマートフォンユーザーでは、64%のユーザーが月間3GB未満のデータ使用量となっている。料金プランを追加することで、より多くの利用者が利用してもらえる環境を狙った」とする。

 格安スマホは、MVNOによって実現されているサービスだ。

 MVNOとは、無線通信免許を持つ移動体通信事業者の回線を利用して、サービスを提供する事業者であり、自らは回線を持たないが、移動体通信事業者から、回線サービスを購入して、それをサービスとして再販することになる。

 日本では日本通信が最初にMVNOとして事業を開始。現在は、小さな事業者を含めて約100社が参入しているという。

 MVNOは、移動体通信事業者から借り受けた回線を利用し、

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