2014年09月20日
「アイスバケツ・チャレンジ」が7月の終わりごろから世界中の注目を集めた。ご存知の通り、全身の筋肉が萎縮し動かなくなる難病ALSの患者を支援しようと、氷水をかぶって寄付を募る活動だ。
指名された人物はチャレンジを受ける場合、氷水をかぶる、または100ドルをALS協会に寄付する、あるいはその両方を行うのいずれかを24時間以内に選択しなければならない。そして新たに3人を指名する仕組みだ。
ビル・ゲイツ・マイクロソフト創業者やレディ・ガガさん、日本では豊田章夫・トヨタ自動車社長や京都大学の山中伸弥教授らも参加し、その映像はテレビニュースでも数多く取り上げられ、世の中の大きな話題を集めた。
ただ、日本国内では「氷水をかぶることは単なる『社会貢献ごっこ』に過ぎない」という批判や、有名人や企業が自らの宣伝や『売名』のために参加しているだけで ALS 治療への貢献にはつながっていないという批判も出た。
確かに、「アイスバケツ・チャレンジ」のような悪ふざけ的な乗りは、日本で受け入れにくいのかも知れない。「新たに3人を指名しなければいけない」という押し付けがましさにも反発が出た。テレビのニュースもだんだん冷ややかになり、「死亡した人もいる」とか「けが人も出たから気を付けて」と言い出した。
それでも、「アイスバケツ・チャレンジ」を見習うべき、3つの理由があると考える。
第一にその「成果」だ。この運動はほとんどコストを掛けずに、わずか1カ月という短期間で巨額の寄付を集めたのだ。米国のALS協会は8月29日、集まった寄付金が1億ドル(103億円強)に達したと発表した。
日本ALS協会(東京・千代田)にも、
有料会員の方はログインページに進み、朝日新聞デジタルのIDとパスワードでログインしてください
一部の記事は有料会員以外の方もログインせずに全文を閲覧できます。
ご利用方法はアーカイブトップでご確認ください
朝日新聞デジタルの言論サイトRe:Ron(リロン)もご覧ください