メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

iPhone6よりアップルの今後を左右するもの

大河原克行 フリーランスジャーナリスト(IT産業)

 アップルのiPhone6およびiPhone6 Plus の国内販売が、9月19日から始まった。

 直営店となる全国8店舗のアップルストアや、主要家電量販店、NTTドコモやau、ソフトバンクモバイルの主要直営店舗では、通常の開店時間を前倒しして、午前8時からオープン。数日前から購入希望者が並んだ店舗も見られた。

700メートルを超える行列

東京・表参道のアップルストア表参道

 東京・表参道のアップルストア表参道では、午前8時時点で1000人以上が列をつくり、列は隣の駅となる地下鉄外苑駅近くまで、700メートルを超える長さに伸びた。午前8時の10秒前から、同店スタッフのカウントダウンにより、iPhone6およびiPhone6 Plusの販売を開始。大きな歓声とともに、スタッフとハイタッチしながら入店する人たちの姿が見られた。

 先頭グループに並んだ渋谷区在住の男性は、iPhone6を購入。「思ったよりも薄くて、軽い。大きい画面を楽しみたい」と語った。

 一方、ヨドバシカメラでは、「iPhone5sの出足に比べると1.5倍の売れ行き。これまでのiPhoneのなかで最も順調な出足」(ヨドバシカメラ 販売本部長の日野文彦常務取締役)とする。「事前予約での申し込みが多いこと、製品が潤沢に供給されていることが販売好調の要因。ヨドバシカメラマルチメディア Akibaでは、発売当日から100人のスタッフ体制敷き、登録作業のシステムトラブルもなく、順調に進んだ」と語る。

 iPhone6では、すべてのカラーが潤沢に入荷。当初は品薄が懸念されたiPhone 6 Plusも、品薄傾向であるものの、比較的順調に入荷しているという。

 アップル自らが「iPhone史上最大の進歩」と呼ぶ今回の新製品は、「過去最高の予約数を記録する反響」(米アップル)という。日本においても、消費増税前の特需による反動で、低迷を続けていた電機業界において、市場活性化の起爆剤になりうる大型商材との期待感が強い。

片手での操作性にもこだわり

 iPhone6およびiPhone6 Plusは、それぞれ4.7インチと5.5インチのRetina HDディスプレイを搭載。従来モデルのiPhone 5sが4型であったのに比べると、

・・・ログインして読む
(残り:約1655文字/本文:約2589文字)