小原篤次(おはら・あつじ) 大学教員(国際経済、経済政策、金融)
長崎県立大学国際情報学部准教授。1961年、大阪府堺市生まれ。同志社大学法学部卒、国立フィリピン大学修士。朝日新聞社、チェースマンハッタン銀行(現JPモルガン・チェース)、みずほセキュリティーズアジア初代株式調査部長、みずほ証券リサーチ&コンサルティング投資調査部副部長を経て現職。【2015年12月WEBRONZA退任】
※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです
大学の学園祭シーズンが真っ盛りだ。大学生としてはサークルやゼミ単位で模擬店をだし、学園祭実行委員会は、お笑いタレントやアイドルを「客寄せパンダ」にしながら、ミス・コンテストやイケメンが参加するミスター・コンテストなどが企画・開催されるのが一般的である。
文化系サークルにとっては展示や実演の重要な機会でもある。大学生としては最高の思い出の一つになる。筆者もそんな思い出をもつ一人だ。
しかし、昨今はお祭りの屋台と変わらぬ模擬店ばかりが目立つ大学祭の光景に、疑問さえ感じる。
まず学園祭で考えられる効用を検討したい。あこがれの大学が公開される機会で、入学を夢見る高校生や、ご家族が学園祭を通じて大学を身近なものとしてとらえる機会となる。
費用は大学のほか、学生自治会、同窓会からの補助を中心に据え、企業や近所の飲食店からの広告収入や協賛金(現物支給のタイアップも含めて)で賄われるものである。広告収入や協賛金集めは、営業力やプレゼンテーション力を養い、就職活動につながるだろう。
出店やイベントにしろ、計画、実行、評価(Plan、Do、See)のプロジェクトサークルが体験できる。売れ行き不振による赤字など、
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