2014年11月11日
複数の企業がノウハウやアイデアを供出しあい、新たな価値を創造する「オープン・イノベーション」。これにNGO/NPOや自治体、大学、市民などが加わって、地域の社会課題を解決するという新たな動きが加速してきた。「オープン・ソーシャル・イノベーション」と名付けたい。
「オープン・ソーシャル・イノベーション」は21世紀の日本や世界を大きく変える可能性すら秘めており、企業のCSR(社会的責任)活動やCSV(共通価値の創造)の新しい形としても注目されそうだ。
特定非営利活動法人横浜コミュニティデザイン・ラボ、(横浜市中区)、アクセンチュア(東京・港)、横浜市大、横浜国大、首都大学東京など7者は10月3日、共同で横浜市の地域課題を解決する「LOCALGOOD YOKOHAMA(ローカルグッドヨコハマ」の立ち上げを正式発表した。
横浜市内の地域課題の解決に向けて、ITやビッグデータを駆使して市民とともに取り組むためのプラットフォームだ。6月から実験的な稼動を続けてきたが、10月から運用を本格化する。
同プラットフォームでは、同市の地域課題を分かりやすく可視化するために3Dマップ(グーグルアース)上に表示し、NPO団体などの活動を紹介。10月3日からは機能を拡充し、市民がスマートフォンやツイッターを通して地域課題を投稿できるようになった。投稿された市民の声は、3Dマップ上に表示され、各地域の課題を解析できる。
さらに、今回の機能拡充で、クラウドファンディングとスキルマッチングができるようになった。これにより、市民の声で可視化された地域課題を解決するために、資金調達や市民の連携が可能になった。
アクセンチュア ITアウトソーシング坂本啓介シニアマネージャーは、「地域課題の解決を行政だけに頼るのではなく、市民たちでもできるプラットフォームを目指したい」と話す。
こうした動きは、実は日本の各地で始まっている。大阪ガス、地域の中堅企業、自治体の首長、NPO、市民らが集まって2012年に始動した「大阪を変える100人会議」は定期的にソーシャル・ダイアログを開催、地域の社会課題の解決を目指している。
具体的には3カ月に1度、大阪府下のNPO・社会起業・行政・企業・教育機関(教授・学生)・地域活動・中間支援組織などのリーダーたちが集まり、
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