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21世紀の資本主義に求められるもの

搾取のない、弱肉強食一辺倒ではない経済への跳躍

浜矩子 同志社大学大学院教授(国際経済学)

 21世紀の資本主義とはなんぞや。この壮大なテーマに挑むべく、あれこれ探索作業をしていたら、三人の人々の三つの発言に出会った。まずは、それらを列記させて頂く。

拡大ウクライナ・ドネツク中心部の広場にあるレーニン像

 発言その一、「帝国主義とは、資本主義の独占段階をいう」

 その二、「戦争とは、むき出しの資本主義にほかならない」

 その三、「市場とは何か。そこにあるのはジャングルのルールであり、自然の力学だ。そして、文明とは、まさしくそのような自然の力との闘争にほかならない」

 この三人、皆さんは果たしてどんな顔ぶれだとお考えになるだろうか。お正月向けのクイズと洒落込みたいところだが、そうもいかない。そこで正解を申し上げてしまえば、次の通りだ。

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筆者

浜矩子

浜矩子(はま・のりこ) 同志社大学大学院教授(国際経済学)

同志社大学大学院ビジネス研究科教授。エコノミスト。専門は国際経済学。1952年8月3日東京都生まれ。1975年一橋大学卒業、三菱総合研究所入社。90年より98年まで同社初代ロンドン駐在員事務所長。帰国後、同社経済調査部長、政策経済研究センター主席研究員を経て2002年10月より現職。「グローバル恐慌~金融暴走時代の果てに~」(岩波新書、2009年)、「ユーロが世界経済を消滅させる日」(フォレスト出版、2010年)など、著書多数。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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