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21世紀の資本主義に求められるもの

搾取のない、弱肉強食一辺倒ではない経済への跳躍

浜矩子 同志社大学大学院教授(国際経済学)

 21世紀の資本主義とはなんぞや。この壮大なテーマに挑むべく、あれこれ探索作業をしていたら、三人の人々の三つの発言に出会った。まずは、それらを列記させて頂く。

ウクライナ・ドネツク中心部の広場にあるレーニン像

 発言その一、「帝国主義とは、資本主義の独占段階をいう」

 その二、「戦争とは、むき出しの資本主義にほかならない」

 その三、「市場とは何か。そこにあるのはジャングルのルールであり、自然の力学だ。そして、文明とは、まさしくそのような自然の力との闘争にほかならない」

 この三人、皆さんは果たしてどんな顔ぶれだとお考えになるだろうか。お正月向けのクイズと洒落込みたいところだが、そうもいかない。そこで正解を申し上げてしまえば、次の通りだ。

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