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日本国民・憲政に対して進行中のクーデーター

私たちはたいそうなめられているのではないか

齋藤進 三極経済研究所代表取締役

 6月24日までの予定だった通常国会の会期を、9月27日までとする95日間の大幅延長が国会で正式に決議された。集団的自衛権の行使を可能にする安保関連法案を十分に審議する時間を確保し、国会通過・成立を図るためという。

 安倍政権は、日本国憲法の条文が改定された訳ではないなか、歴代内閣・内閣法制局が違憲として来た集団的自衛権の行使の容認を、単なる法律の改定で押し切ろうとしている。安倍政権と国会の多数派が、日本国民・憲政に対するクーデーターとも呼ぶべき事態を進行させていると言える。

 安倍政権が、集団的自衛権の行使の容認を、日本国憲法第9条の改定を経ずに、一般法制の改定だけで推進しようとのタネ本は、日本の一部のマスコミもようやく触れるようになった「第3次アーミテージ・ナイ・レポート」である。2012年8月15日に公表された「米国と日本の同盟・・・アジアの安定を繋ぎとめる」と題する文書である。

 ブッシュ前共和党政権の国務副長官であったリチャード・L・アーミテージ氏とクリントン元民主党政権の国防次官補(国家安全保障担当)であったジョセフ・S・ナイハーバード大学教授が中心となり、他の十名の研究者と共に取りまとめたものである。

 同レポートは秘密でも何でもなく、ジョンズ・ホプキンス大学の戦略国際問題研究所のホーム・ページで公表されて来たものである。

【参考】U.S.-Japan Alliance: Anchoring Stability in Asia. Wednesday, Aug 15, 2012http://csis.org/files/publication/120810_Armitage_USJapanAlliance_Web.pdf

 同レポートは、日本が集団的自衛権の行使を禁じてきたことを、米国と日本の同盟の障害だと槍玉に上げ、 ・・・ログインして読む
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筆者

齋藤進

齋藤進(さいとう・すすむ) 三極経済研究所代表取締役

(株)三極経済研究所・代表取締役。1950年静岡県生まれ。73年京都大学経済学部卒、73年より、国際関係研究所客員研究員(台北)、76年ミシガン大学大学院経済学博士課程修了。フォード財団特別研究員、ウォールストリートで、金融機関、機関投資家、国際機関向けの独立経済コンサルタント業、クレディ・スイス銀行(東京)経済調査部長兼チーフ・エコノミストなどを経て、1990年より現職。「平成不況」の名づけ親として、多くの経済政策論文・論説を発表。著書に『平成不況脱出』(ダイヤモンド社)、『平成金配り徳政令』(講談社)など。世界の100人のTop Political Columnistにも選ばれている。 【2016年8月WEBRONZA退任】

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