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かつては世界経済の成長エンジンだったBRICS諸国

 いわゆるBRICS諸国(ブラジル・ロシア・インド・中国・南アフリカ)はかっては世界経済の主要な成長エンジンであり、アメリカ等の先進国とともに世界経済の成長を支えてきた国々だ。そのBRICS諸国がここにきて失速し始めている。原油等商品価格の下落がその直接の原因だが、先行きは不透明だ。

 2014年ブラジルの成長率は0・1%まで落ち、15年にはマイナス成長になると予測されている。ロシアも14年0・6六%、15年は3%を越すマイナス成長の予測だ。1980年から2011年まで平均10・01%と高度成長を続けてきた中国も12年から成長率は7%台に低下し、15年には6%台に落ち込むと予測されている。

 南アフリカも14年は1・5%の成長率と過去10年(2004~2013年)の年平均成長率3・3%から大きく下がってきている。今のところインド経済は順調だが(14年7・17%)、アジア全体の成長率が低下する中でどこまで7%台の成長率を維持できるかは不透明だ。

2014年は先進国が世界経済を牽引した

 BRICS諸国の成長率鈍化に対してアメリカ等先進国経済は比較的好調で、14年アメリカの成長率は2・39%、イギリスは2・55%、カナダは2・53%、オーストラリアは2・71%と2%を上回る成長率を達成している。日本は14年は消費税増税の影響もあってマイナス成功だったが、15年には1%前後のプラス成長に転ずると予測されている。

マウンズヒル郊外のシェールガス田。地下2000㍍のシェール層までつながるパイプが立ち並ぶ=2013年10月、米ウェストバージニア州拡大マウンズヒル郊外のシェールガス田。地下2000㍍のシェール層までつながるパイプが立ち並ぶ=2013年10月、米ウェストバージニア州

 日本はともかく、14年はBRICS諸国ではなく先進国が世界経済を牽引していったということができるのだろう。今後ともこのパターンが続いていくのかどうかは不透明だが少なくとも15年は先進国経済の好調は続くと予測されている。

 IMFの15年7月の「世界経済見通し」によると、先進国地域の成長率は14年の平均1・8%から2・1%に加速。アメリカは2・5%、イギリスは2・4%の成長率を達成するとされている。又、13年にはマイナス成長だったユーロ圏も14年には0・8%、15年には1・5%の成長率にまで回復していくとの予測だ。

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筆者

榊原英資

榊原英資(さかきばら・えいすけ) (財)インド経済研究所理事長、エコノミスト

1941年生まれ。東京大学経済学部卒、1965年に大蔵省に入省。ミシガン大学に留学し、経済学博士号取得。1994年に財政金融研究所所長、1995年に国際金融局長を経て1997年に財務官に就任。1999年に大蔵省退官、慶応義塾大学教授、早稲田大学教授を経て、2010年4月から青山学院大学教授。近著に「フレンチ・パラドックス」(文藝春秋社)、「ドル漂流」「龍馬伝説の虚実」(朝日新聞出版) 「世界同時不況がすでに始まっている!」(アスコム)、「『日本脳』改造講座」(祥伝社)など。

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