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保育所問題、企業の創意工夫に期待

男女を問わず、多様な働き方を認める「ソフトの改革」を進めよう

根本直子 早稲田大学 大学院経営管理研究科 教授/アジア開発銀行研究所、 エコノミスト

日本の保育所の使い勝手は

プール開きに大はしゃぎの保育園児たちプール開きに大はしゃぎの保育園児たち

 保育所に入れない「待機児童」の増加は悩ましい問題だ。かれこれ20年近く前になるが、筆者も長男の通う認可保育園に次男が入れず、2つの保育所を自転車で駆け回ったことがある。

 その前は、米国の保育所を利用し、また中国人のベビーシッターなど、色々な方にお世話になってきた。そんな経験から若干の感想を述べてみたい。

 日本の保育所の使い勝手はずいぶんよくなっていると思う。以前は午後6時頃に閉まってしまうので、お迎えの人を確保する必要があったが、今は延長保育がある。また保育園と幼稚園を合わせた子ども園など選択の幅も広がっている。

 利用料は両親の所得によるが3歳児で月額4万円位だ。長男が通った米国の保育所は当時8万円だったが、現在は10―16万円であり、安い所は質が悪いと聞く。日本に帰国した時は、一定の質が確保されている保育所があってありがたい、と感じた。ただ米国は早朝預かりや、水泳の授業などサービスの幅は広かった。また子どもが小さい時は家で世話しながら家事もしてくれるベビーシッターを利用する人も多い。ベビーシッターをシェアするシステムも人気のようだ。

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